そもそも、私たちは何者なのか?

「ありかた」研修では「私たちの会社・部門は、なぜ存在しているのか?」「どうあるべきなのか?」「そのためには、どういった態度・姿勢でありたいのか?」を考えていきます。

しかし、いきなり「ありかた」と言っても漠とした内容になりますので、目の前の課題をテーマに検討を進めていきます。

「経済性」だけでなく「自社の原点・価値観」に立ち返る時代

これまでは経済合理性を強く追い求めてきましたが、コロナ禍を境にいままでのやり方が強制的にリセットされ、いままでのやりかたが通用しない時代となりました。これからの時代は、商業主義だけでなく、自社マインドに立ち返り「そもそも、”私たちは” なぜ社会で存在しているのか?」「そもそも、”私たちは” どのように社会の役に立ち、対価を頂戴するのか?」という、私たちはの視点で「ありかた」を実践することが求められるようになりました。

「I(自社が、私が)」から「We(わたしたち)」

しかし、これまでは「ありかた」など考えなくても不自由はせず、「ありかた」など意識せず空気のように無意識に立ち振る舞っていました。「ありかた」など考えなくても十分にビジネスが回っていました。

そのため、「空気の吸い方を説明をして」「自転車の乗りかたを説明して」というのと同じように当たり前すぎるがゆえ、自社のメンバーだけで「ありかた」を見つけることは難しいものです。第三者からの「そもそもの質問」に答えることで、自社のマインドをみつけることが出来るようになります。

「忠誠心を求める」→「価値観・考え方を一致する」へ

「ロイヤリティー(忠誠心)」と「エンゲージメント(相思相愛)」の違い

従来の愛社精神などのロイヤリティー(主従の関係にもとづいた忠誠心)と、エンゲージメント( 労使が“人として or 役割を踏まえたうえでの”対等な相思相愛)は異なります。

エンゲージメントを向上させるためには一般的に「各従業員の価値観が尊重され」「より良い人間関係がある」ことが求められます。

会社として従業員(特に若手)のエンゲージメントを向上させることは大きな課題です。

そのためにも、「姿勢・態度から尊敬できる上司や同僚がいる」「自分の考えかたと、会社の考え方が一致している」ということを具体的に明示できるようになることが、上司や会社が実践しなければなりません。

「顧客のため」「世の中のため」といっても、一人ひとりが解釈する意味や動機が異なると「考え方が一致している」とは言えません。
自分と会社の価値観を一致させるためには、「そもそも、私たちは何者なのか」「”顧客のため”、”世の中のため”とは、どういう意味なのか?」を明らかにしていくことで、はじめて「その価値観に賛同できるのか?」というエンゲージメントの土台が出来ることになります。